加齢黄斑変性は、年齢による変化や光障害、喫煙や食事、遺伝的素因などにより網膜の中心部の黄斑といわれる部分が障害されて、見え方が悪くなる病気です。日本における有病率は50歳以上の人口の約1.3%(日本の全人口で約70万人)といわれており、年々増加する傾向にあります。
『原因』
高齢者に多く発症することから、黄斑、特に、網膜色素上皮細胞の加齢による老化現象が主な原因と考えられています。また、男性は女性の約3倍の発症率といわれています。明確なことは分かっていませんが、全身疾患(心血管疾患や高血圧)、喫煙、栄養状態、遺伝などの関りも指摘されています。
『症状』
視野の中心部分が波打つようにゆがんで見えたり、かすんで見えたりしますが、周囲はゆがみなく正しく見えるのが特徴です。さらに進むと、中心部に黒い影のようなものが現れ(中心暗点)、見ようとするものが見えなくなるので、文字を読んだり書いたりすることが困難になります。